瞳に太陽、胸に星 ~誤解から俺様アイドルに付きまとわれてます(困)~


先輩のお墓参りで見た人だと思ったからなんて、言いたくないなと思ったけど、秋田君のテンパり方があまりにも本気だったから仕方なく、打ち明けることにした。

それに、あたしに大事な人がいるってわかったら、ちょっかい出すのやめてくれるかなって。


「……七王子霊園駅でね、秋田君のこと見たことがあったの」
「え?」
「今年の、三月十七日」
「あ……それ、俺だわ。でもなんで?」

質問に答える前に、あたしはすぐ側にある先輩の家を仰いだ。

その一瞬、秋田君の顔色が変わったような気がした。

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