瞳に太陽、胸に星 ~誤解から俺様アイドルに付きまとわれてます(困)~


奈々は、この一年ずーっとあたしの気持ちにつきあってくれてた子。
人が死んじゃうなんて出来事、確かに悲しいけど、ごく親しい人以外はすぐに日常へ戻っていく。

ましてや中学最後のイベントに受験にって盛りだくさんの中じゃ、夏休みが終わった頃には『高崎』って名前はもうはじめからなかったみたいになってた。

放送委員でカッコイイって人気があったって、学年一個上の先輩のことなんて、もう誰も気にしてなくて、そんな中で奈々だけは、あたしの先輩バナシをずっと聞いていてくれたんだ。

奈々だって他の子たちみたいに無邪気にバカ騒ぎしたかったはずだ。

< 27 / 503 >

この作品をシェア

pagetop