瞳に太陽、胸に星 ~誤解から俺様アイドルに付きまとわれてます(困)~
『病院に搬送された乗客の情報が入ってきました。心肺停止の状態で搬送されたのは渋田区在住の高崎大惺さん十五歳で、そのほかに意識不明の……』
頭を鈍器で殴られたような衝撃っていうのは、あれのことをいうんだ。
あの時、テレビから先輩の名前を聞いた瞬間、大きなペンチで頭を掴まれて、バチンと勢いよく潰されたような感覚になった。
意識はあるのに、何も思考できなかった。
ただニュースキャスターの良く通る真面目な声が、あたしの頭の中でエンドレスに、螺旋のように響いていた。