瞳に太陽、胸に星 ~誤解から俺様アイドルに付きまとわれてます(困)~


友達です、って言おうとして、アイドルと友達なんてなんだか言えなくて。

「ファン、です」
「そうかぁ、やっぱりなぁ。でもあそこお堅いから門前払いだと思うよー」
「そう、ですか……」
「マスコミっぽいのもいっぱいいたよ」
「……」
「あーほら、やっぱり。さっきよりエライことになってるなぁ」

運転手さんの言った通り、病院の近くにはたくさんの報道車が停まっていて、正面玄関のタクシー乗降場までは行けそうになかった。

ここで降りて向かおうかとも思ったけれど、ファンらしき女の子たちが大勢いて、警備員に押し返されているのが見える。

「そん、な……ここまで来たのに……」

< 302 / 503 >

この作品をシェア

pagetop