瞳に太陽、胸に星 ~誤解から俺様アイドルに付きまとわれてます(困)~
「ねえねえ、谷宿に新しく出来たプリン屋さん付き合ってくれない?」
奈々が帰り支度をしながら声を掛けてきた。
谷宿なんてオシャレな街は眩しくてキツいけど、もう、そんなことばっかり言っていられない。
奈々の青春を一年、わけてもらったんだから。
だけど、
いいよ、と言いかけたら。
「広瀬さん、キスプリ行くの? うちらも行くから一緒に行かない?」
同じ班になった子がはしゃいで駆け寄ってきた。
「え……っと、ちとせ、どう?」
「あー! そうだ、あたし今日お母さんの買い物頼まれてて! ごめんねぇ、また誘ってね」