瞳に太陽、胸に星 ~誤解から俺様アイドルに付きまとわれてます(困)~
あたしの肩を掴んでいた手でぐるっと回れ右をさせられて、あたしは秋田君に背中を押されながら病室の廊下を逆戻りする。
つきあたりの、ネームプレートがない部屋が、秋田君の入院している個室だった。
やっぱり、ネームプレートなかったや。
自分の馬鹿さに凹みながら通された部屋は、ホテルみたいな空間だった。
「……病院じゃないみたい」
「ま、座れよ」
「きゃぁ」
秋田君がベッド前でまたくるりとあたしのカラダを回れ右して、あたしはそこにストンと座らされた。
そして秋田君はあたしの目の前のソファにもたれかかるようにして座った。