瞳に太陽、胸に星 ~誤解から俺様アイドルに付きまとわれてます(困)~


「あなた、お名前は?」
「あっ、すみません! 早坂ちとせです」

キノコさんは女物の服がディスプレーされているコーナーであたしに色んな服を当てながら、さっきより落ち着いたトーンで話しかけてきた。

なんだろう、ただ派手なだけじゃなくって、なんかすごく大人な感じだ。

「王子、女の子連れてきたのなんて初めてなのよ」
「えっ!? あんなにチャラいのにですか?」
「よそではね、そうかもしれないけど、ココはあの子にとって特別なのよ。男の子の秘密基地ね」

出会いが出会いだったし、今日だっていきなりサボってるし、実はスゴイ遊び人なんじゃないかとか思ったけど、案外イイヤツなのかも。

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