ぶっ飛び小話
「お見合い…してみようと思います」
「………そう」
ルナ様とリオン様を見ていると、やっぱり少し羨ましい気持ちがある
政略結婚の末に生まれた愛
今、ルナ様の侍女が出来て幸せだけど、少しは憧れがある
「…いい、お見合いだといいね」
「はい」
それだけ言うと、妙な無言が続いた
風がザーッと吹いていく音だけ聞こえる
その沈黙を破ったのはラルム様だった
「……やっぱり……」
「?」
ガタンっと急に立ち上がるラルム様
私はビクッとする
何か気に触る事してしまったのだろうか?
「やっぱり、ダメ!」
「え?」
何がダメ?
「ねぇ、アイル。僕にして」
「は…えっ…?な、何を?です?」
ラルム様が真っ直ぐ私を見つめ捕える
「誰でもいいなら…僕と結婚して」