ぶっ飛び小話
「それはそうと…ラルム様。私と喋ってないで、寝てください。治りませんよ?」
「そうだね…寝ないと治んないよね」
ただね…
寝れないんだよ…
寝ないと治んないとは思うが、まだ恐怖が勝っている
「寝ないと…いけないんだけどね…」
「…?ラルム様?」
再び声に覇気が無くなった僕に気付き、アイルがやっと振り返り僕を見た
「アイルは…僕がまた眠って起きなくなったらどうする?」
「…え?」
急に何を言い出すのかと思っただろう
でも、弱った僕の口は止まらない
「今…眠ったら…また、数年目を覚まさなかったらって思ったりしない?」
あーぁ、僕は“カッコいいラルム様”で居たかったのに…
今の自分は、とてもダサい