お見合い結婚いたします!~旦那様は極上御曹司~
「お疲れー」
「お疲れーじゃないし。小突くの不要!」
いつもこの調子で、隙あらばど突かれる。
曽根とは同期で、今年二十六歳になる同じ歳。
入社してからずっとこの総務部で一緒に働いている。
こんな調子の気さくな明るいキャラで、部署内でもムードメーカーなタイプの曽根は、上司には好かれ、後輩には慕われる、人当たりのいい奴だ。
上手いこと立ち回る、要領のいいところもあると密かに思っている。
入社時は、見るからに大学生活がさぞリア充だったろうと思える雰囲気だったけど、次第にそれは抜けていき、落ち着いた社会人という感じになった。
身長も顔面も平均値以上の曽根は、女子社員にも好かれているし、プライベートでも女性には困っていない様子。
なんというか、雰囲気がモテる感じなのだ。
例えば、男性社員がみんな同じようなスーツを着ているのに、曽根はその中でも着こなしにこだわりがあるのかオシャレに見える。
清潔感のある黒髪はサイドを刈り上げ、耳上とトップを流してセットし、ヘアスタイル一つとっても今っぽいのだ。
突っ込んで話を聞いたことはないけれど、付き合っている彼女もいると思われる。