お見合い結婚いたします!~旦那様は極上御曹司~


翌日――。


「……ハァ」


お昼休みが近い時間になっても、パソコンに向かう私は時折手を止め、無意識のうちにため息をついている。

今朝は朝から、母親に昨日のお見合い話を持ち出され、逃げるようにして出社してきた。

『お見合いはしないから!』そう、捨て台詞を残して……。

こんな調子で毎日話を持ち出されたら、しばらく家に帰りたくなくなる。


「なんだなんだ、朝から悪い気が漂ってくるんですけど?」


後ろから座っている椅子にガツンと衝撃がきて顔を向けると、曽根が座った椅子ごと突っ込んできていた。


「すいませんね、悪い気漂わせて」


目を離した画面に向き直り、入力を再開する。


「昼間っからそれじゃ、今日の合コンもまたダメだな。それじゃ男が逃げてく」


あ……合コン。そんなことも忘れてた……。


「うるさいな……親にお見合いしろって言われて、昨日からぐったりなんだよ」


つい〝悪い気〟を発している理由を口にすると、曽根は「えっ、は?」と妙なテンションで反応を示した。

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