お見合い結婚いたします!~旦那様は極上御曹司~


「お前が見合い? とうとう結婚できなさすぎて強行手段的な?」

「いや……人の話、聞いてる? 伯母と親が勝手に言い出しただけで、私は拒否してるんだからね? お見合いとか、無理だし……」


どうやら曽根は、あまりに婚活が不作なため、お見合いで未来の伴侶を探し始めたと勘違いしたらしい。

普段の私を知っているだけあって、その勘違いは妥当といえば間違いない。


「え、でも親戚からの見合い話とか、断りづらくねえの?」

「咄嗟に嘘ついた。お付き合いしてる人がいるからって」

「おっ、須藤にしては頭のいい返事したな。バレなきゃいいけど」


あの時は考えるよりも先に口が開いていて、後先のことなんて考えられなかった。

とにかく、お見合いを阻止しないと。その一心だった。


「縁起でもないこと言わないでよ。もしバレそうになっても、彼氏のフリしてくれる人とかいないから困るし」


まさか身辺調査をされるとは思えないけど、咄嗟についた嘘がバレそうになった時の対処は考えていない。

もし、そんなことになったら……。

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