お見合い結婚いたします!~旦那様は極上御曹司~


「私……お見合いには行かないって、当日の今日まで拒否していて……実は、あの席に訪れてから、お相手が成瀬副社長だって知ったんです」


言ってしまっていいものかと思いながらも、正直に今日までの経緯を話す。

気分を害されるかもしれない。

そんな覚悟の元告白したのに、成瀬副社長はなぜかふっと気が抜けたような笑みを浮かべた。


「あぁ、なるほど。そういうことなら、なんか納得がいくかも」

「え……?」

「いや、この間、会議の後に話しかけた時、お昼でも一緒にどう?って。あの時のリアクション、もしかしたら見合いの相手が俺とは知らないんじゃないかって思ったから」

「あっ……じゃあ、あの時から相手が私って、ご存知で……?」


疑問だったことが成瀬副社長の話によって繋がっていく。

あの時、どうして私なんかにランチのお誘いをしてくれたのか。

それは、私がお見合いの相手だとすでに知っていたからだったのだ。


「でも、どうして見合いを拒否していたの?」

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