お見合い結婚いたします!~旦那様は極上御曹司~
ダンッ!という派手な音と共に、骨に響くような痛みが走る。
「いったぁ……」
「何やってんだよ、大丈夫か?」
項垂れ、打った脚をさすっていると、横にいる曽根が「部長、すいません」と声を上げた。
「須藤、もう無理っぽいんで、俺送って帰ります」
「え、待って、大丈夫だよ」
「はぁ? 全然大丈夫じゃないし、だいたい歩けんのかよ? 無理だろ」
「歩けるよ!」
言い返して立ち上がろうとすると、足元がぐらりとして、咄嗟にテーブルに手をつく。
その手が取り皿に触れ、またガタンと音を立ててしまった。
「ほら、危ねえから」
自分では大丈夫だと思っていても、相当酔いは回っているらしい。
覚束ない足でその場に立つと、曽根が支えるように背中に腕を回した。
「ほんと、大丈――」
「迷惑かけたね」
え……?