お見合い結婚いたします!~旦那様は極上御曹司~


「っん……っ」


結んだ唇を舌でなぞられて、体の熱が一気に上昇する。

緩んだ隙に熱い舌が侵入し、触れ合う唇は更に深く重なり合った。

上手く呼吸ができない私は、反射的に迫る潤希さんの肩を押さえる。


「まだダメだよ」


一瞬だけ唇を浮かせた潤希さんは意地悪くそう囁き、また私の濡れた唇を塞いだ。

酔っているせいなのか、潤希さんから送り込まれる甘い刺激のせいなのか、このままベッドに溶けていってしまいそうに体が蕩ける。

長いキスを終えると、悪戯なその唇は私の耳朶を食んだ。


「んあっ……潤希、さんっ」


上がった息で呼び止めても、潤希さんはお構いなしに耳元に唇を寄せたまま離れない。

いつも微かに感じていた香水のいい香りが鼻を掠め、それが更に私の鼓動を加速させる。


「里咲は、もう少し自分が男の目にどう映ってるのか、自覚した方がいい」

「えっ……?」


耳元でそう囁いた潤希さんはフッと笑い、その唇を私の首筋に押し当てる。


「あっ、や……」


ぞくりとして身をよじると、潤希さんは逃がさないと言わんばかりに口付けるその皮膚を吸い上げた。

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