お見合い結婚いたします!~旦那様は極上御曹司~
待っているつもりじゃなかったのに、潤希さんからメッセージじゃないことに切なさが募る。
スマホの画面に見た時刻は、二十二時前。
潤希さんは、今頃何しているのだろう……?
もう帰った?
それとも、まだあの女性と一緒にいるのかな……?
「里咲ー!」
そんなことをベッドに沈んだまま考えていると、一階から母親の大声が聞こえてきた。
こんな時間だというのに、結構なボリューム。
もう寝たということにしてスルーしようとドアに背を向けるように寝返りをうつ。
シーツを引き上げ潜り込んだ時、部屋のドアがコンコンとノックされた。
「里咲?」
聞こえてきた声に、つぶった目が大きく開く。
そんなまさかという思いで上体を起こすと、部屋のドア前に立っていた姿に息が止まりかけた。