上司との結婚は致しかねます

「そっか。元カノさんのことスッキリしたのは良かったね。」

「うん……。
　自分で言うのも変だけど、私はすごく大事にされてるみたい。」

　２人は顔を見合わせて「ご馳走様です」と両手を合わせた。

「ヤダ。もう。
　何も心配することないじゃない。」

「そうそう。気にし過ぎだよ。
　男性のみんながみんな浮気症ってわけじゃないって。」

「そう……かなぁ。
　そうだといいんだけど。」

「大丈夫、大丈夫。
　だって変な人なら前の彼女に浮気された時点で、女に走って身を滅ぼす人だっていると思うよ？」

「すごい極端な例だね。」

　極端だけど、俊哉さんがそういう人じゃないのはよく分かる。

　私の目が、見る目があればの話だけど。