上司との結婚は致しかねます
優しい言葉に何もかも。
私はもらってばかりだ。
「私も誕生日プレゼント何かあげたいです。」
「いいよ。
待ち望んだものを、もうすぐもらえる予定だし。」
それが何か分かって顔を熱くさせる。
「だから、お礼はキスで、ね?」
そう言われてゆっくりと顔を近づけて唇を重ねた。
「やっと、だ。
愛してるよ。藤花。」
唇を重ねて、ついばむようにキスをする。
そして次第に優しく深くなる口づけ。
「絶対に離さないでくださいね?」
繋いだ手に力を込める。
「あぁ、もちろん。」
触れる指先はいつもよりも熱くて。
私も俊哉さんに触れたくて体に唇を寄せる。
負けじと体中にキスを落とす俊哉さんが熱く溶けるようなキスをして、体にあとをつける。
肌が触れ合って混ざり合って境界線が曖昧になると意識が遠のいてしまいそうに何度もなりながら必死に彼の体に腕を回した。
痛みなんて感じている暇はなくて、何度も何度も抱き締め合った。
余裕の無い表情がやけに色っぽくて体の奥を何度も疼かせると、誰も触れることがなかった私の奥深くに彼が行き着いてそこで意識を手放してしまった。