上司との結婚は致しかねます

 そんなやり取りを見て私と愛梨さんは笑い、伊織さんはショックを受けている。
 俊哉さんは……まんざらでもない顔をしてる!?

「若い子がいいんだ〜。俊哉さんは。」

「は?待て。よもや妬いてないよな?」

「まさか。直哉に日頃、妬いてるようなパパに言われたくないですー。」

「なぁ。藤花。藤花ちゃん。」

 私達のやり取りをジッと見ていた結菜ちゃんはタタタッと直哉の元に駆け寄った。

「やっぱり直ちゃんにする。」

 選ばれた直哉は満面の笑みを浮かべ、伊織さんはやっぱり微妙な顔をしたまま。
 俊哉さんは安堵した表情を浮かべている。

 私は愛梨さんと顔を見合わせて吹き出してまた笑った。


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