上司との結婚は致しかねます
その笑い声に呼応するように……。
「あ、お腹蹴った!」
「え!どこ?どれ?」
みんなが集まってお腹に手を伸ばす。
幸せでめまいがしそうになって、寄り添っていた俊哉さんにもたれかかった。
「ん?」と言った俊哉さんが、みんながお腹に注目しているのをいいことに………。
あ、結菜ちゃんにはバッチリ見られてしまった。
恥ずかしそうに顔を背けて……と思ったら直哉にブチュー!!!とキスをお見舞いした。
突然のことに直哉は唇を袖で拭いて、結菜ちゃんを傷つけ、伊織さんは立ち直れないくらい落ち込んでしまった。
それを私と愛梨さんは笑う。
こんなたわいもない繰り返しで、けれどすごく幸せで。
「ずっと、一緒にいような。」
私だけに聞こえる愛の囁きに小さく頷いた。
ずっと。ずっと……ね。
ーFin