上司との結婚は致しかねます
まだ、その答えはまた今度。
もっと大切な時に伝えたい。
食べ終えると俺の仕事用の携帯が騒いでいると藤花が教えてくれた。
病み上がりの上、休日に誰だっていうのか……。
相手は次長からで長文のメールには厄介なことしか書かれていない。
溜息を1つ吐いて藤花を呼び寄せた。
「悪い。仕事が入った。」
内容を告げる前に藤花の方も携帯が騒がしい。
それも仕事用の方だ。
胸騒ぎがした。
「待て。見る前に……。
俺が先に見るのはマナー違反か。
頼むからどんな内容でも部屋に閉じこもるのはナシにして欲しい。
けなされようと暴言を吐かれようと側にいると約束して。」
真剣な眼差しに藤花も緊張気味に頷いた。
携帯を手にした藤花が目を丸くして、それからクスクス笑った。
「俊哉さんの心配は見当違いだったみたい。」
渡された携帯には藤花には笑える内容だったかもしれないが、俺には笑えない内容だった。
「で、俊哉さんはどういった仕事だったんですか?」