イケナイ関係は相思相愛
先生?

振り向きもせず、私に背を向けたまま
私は先生の背中をただ見送ることしか出来なかった

私と先生の間に冷たい風がヒューヒューと吹き荒れる

私も踵を返し、中に入ろうとしたら突然腕を引っ張られ
入り口とは反対の死角になってる角へと
連れ込まれた

「あ、先生?」

そこには余裕綽々の先生ではなくて、
どこか消え入りそうな、切ない目をした先生がいた

「結衣が悪いんだ。他の男にキスなんかさせるから」

両手を壁に押し付けられ、先生の激しくて行き場の
ない怒りが私の唇を強く奪った



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