犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら
犬猿なヤツ
赤みを帯びたカーテンから、朝の陽の光が差し込む。
この朝の光を好んで私はわざと遮光カーテンにはしなかった。
いい天気...。
なんて思いながらベッドサイドのテーブルに置かれた時計に目を移すと、短い針と長い針がちょうど『6』を示していた。
よし。と気合いを入れてベッドから起き上がると、私は両手でカーテンをしゃっと開いた
引越しの時にこだわって探した独立洗面台に足を運んで洗顔と歯磨きを済ませると、テレビをつける。
テレビが起動するまでに化粧水をはたいて、
ポットにお湯、トースターに食パンをセットした。
今日の出勤服を決めながら、横目でテレビのニュースを眺める。
フォーマル過ぎず、ビジネスの場に合った服装。私の出勤服はこの原則に従って決められる。
今日はブラウンのニットにベージュのパンツを合わせて、白いノーカラーコートを羽織ることにした。
丸い木製のセンターテーブルで出来上がったトーストとコーヒーをさっと食べて洗い物をし、
濃過ぎず薄過ぎないメイクを施すと朝のルーティンは完了だ。