犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら



3年で戻ってこれたとしても、私たちはもう30手前。
結婚や出産を考えたら、うかうかしてられない年齢だ。

それに、美和は私なんかよりもずっと前から将来のことを考えてて、青木くんと付き合うために早くから色々と頑張ってきたのを知ってる。



「難しいね〜。恋愛と結婚って。」



「ほんとにね。」




それからもうだうだと仕事の愚痴や恋愛観について話しいると、すっかり日付が回ってしまって、急いで家に帰った。




『遅くまで引っ張っちゃってごめーん!
プレゼンなのにね。
明日、結菜なににがんばってね〜』



携帯には美和からのメッセージと泣き顔のスタンプがぽんと送られて来ていた。



明日頑張らなきゃな...。



と思いながら、美和に『ありがとう』と『おやすみ』のスタンプを送ると、さっさとお風呂に入ることにした。




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