犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら
そのまますんなり眠って、いつものアラームの音で起床。
朝のルーティンをこなしながら今日はいつもよりもかっちりした服装を選ぶ。
占いのラッキーカラーが黄色だったから、トップスは淡い黄色にして、その上から白いジャケットを羽織り、ライトグレーのパンツを履いた。
よし。行くか...。
鏡を見て気合を入れて、いつものように早い時間に会社に着くと、珍しく浅香が先に出勤していた。
「おはよ。珍しいね」
「おー。まぁ、今回の落とす訳にはいかねぇから。」
そんなことを言いながら浅香は今日のプレゼン資料を見返している。
やっぱりすごい気合入ってる。
何があるのかはよく分からないけど、とりあえず浅香にとってこの新作コスメの件が大切なのは分かった。
まぁそんな浅香に対して出来ることはって考えてもコーヒーをいれることくらいしか出てこなくて、自分の女子力のなさに呆れる。
もっと女子っぽく可愛いこと出来ないかな。
なんて思いながらも自分も発表者なわけだし、浅香に激励とかする立場じゃないでしょ。と自分で自分にツッコミを入れた。