犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら



私の家まで着いてからも、離れたくなくて、手を離したくなくて。
その場に立ち止まってしまった。



「上がってく?」



こんなこと男の人に初めて言ったけど、私のつまらないプライドをへし折ってもいいくらい、浅香とまだまだ一緒に居たかった。



そんなこと今まで絶対に言わなかった私を見て、浅香は驚いたように目を丸くしている。
そして、しばらく悩んだあと

「じゃあ。玄関まで」

と言って、はじめて一緒にエレベーターに乗った。



エレベーターから降りて、いつも通り。自分の部屋の前に着くと、何も言わずガチャっと鍵を回した。



手を繋いだまま部屋の中に入ると、今までの時間、我慢していたタガが外れたように2人でお互いの唇を貪り合った。



「結菜...」



しばらくすると、激しかったキスが優しいキスに変わって、浅香が私の名前を呼びながら愛おしそうにキスを落とす。



そんな風に私を求めてくれる浅香にどうしようもなく好きだという気持ちが溢れてくる。

心の中でいっぱいいっぱい『好き』だって呟いて、私も浅香を求め続けた。



< 224 / 259 >

この作品をシェア

pagetop