犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら



突然訪れたのにめちゃくちゃ綺麗な部屋は浅香の几帳面な性格を表してるなと思った。


白を基調とした床と壁に合わせたのか、黒っぽい家具で統一されている部屋には、アクセントとして、明るめの色の小物が散らばっている。


素敵な部屋...。さすが、センス抜群の男だ。




リビングにさしかかる大きな窓から東京の綺麗な夜景が見える。



「ここ、家賃高そ〜。この眺め、最高ね」




私がそういうと、


「朝起きれねぇから、会社の最寄りで距離が近いとこ選んだからしかたねぇんだって

家賃は俺の会社での信頼費だな。おかげで遅れず出社することが出来てんだから。」



と少し情けなさそうに浅香が答えてくれた。
そんな浅香も可愛くて、私はそんな彼にぎゅっと抱きついた。




< 252 / 259 >

この作品をシェア

pagetop