犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら
名前はちゃんと分かってても、なかなか声に出すのは恥ずかしくて、戸惑ってしまう。
「おい、さっきまでの余裕は?」
困っている私を見て、満足そうな顔で、そんなふうに私を攻める浅香は、やっぱり最高にカッコイイ。
「よ、呼ぶから!ちょっと待ってよ!」
「おー。待つよ?でも、こんな直前でお預けくらって気長に待つほど、俺、できた人間じゃねぇから。」
そう言って、浅香は私に熱いキスを始めた。
何度もこの唇に触れたけど、今までと比べても1番熱くて、優しくて、幸せだった。
浅香から与え続けられるキスに酔いしれて、私からも浅香にキスを仕掛ける。
「お前、ほんと、最高」
そう言いながら、私の首筋に浅香は顔を埋めて、いつかのあの日のように私の身体にこれでもかと言うくらい、彼の熱を覚えさせられた。
私がもう立ってられなくなったとき。
「もう無理。限界。ベット行こう」
と、甘い声で囁いて、私をお姫様抱っこすると、寝室に向かって浅香は歩き始めた。