犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら



「で!?もりやちゃん。
結局、浅香くんのこと、どう思ってるの?」



わぁー。結局そこに戻りますか。
私が今1番、聞きたくない質問。



「昼にも言いましたけど、正直言うと、全然分かんないです。」


そう。分からないんだ。
何度考えても、何度聞かれても。



「“好き”じゃないの?」


「まぁ最低なとこありますけど、一応同期としては尊敬してるし、仕事においては信頼もしてるので、そういう意味では好きに当たるのかもしれないです」



「じゃあ、オトコとしては??」



私の突かれたくないところをトコトン突いてくる柳原さんの質問と、隣の美和から感じる無言の圧力...



この2人が期待していることはよく分かってる


私が朝香のことを恋愛的意味で好きで、愛華ちゃんに負けないぞって浅香に好意を見せていくことだ。



だけど、どうしても私には自分が浅香のことを恋愛的意味で好きだとは思えなかった。




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