犬猿だったはずの同期に甘く誘惑されたら
柳原さんの質問になかなか答えない私に痺れを切らして、今度は美和が身体ごと私の方に向いた。
「浅香くんとデートして、ドキドキしたんでしょ?」
「...うん。」
「キュンキュンもしたんでしょ?」
「...はい。」
「浅香くんと、いくところまでいっちゃってもいいって、思ったんでしょ!?」
「...ちょっと!美和、それは声が大きい」
さすがにこんなことを店内に響き渡るような大きな声で言われてしまっては私もかなり恥ずかしい。
浅香を異性として完全に見ているような私の回答に完全に熱気が上がってしまった美和をクールダウンさせたつもりだったのに、
こんなことでは懲りないらしく、早く答えろと言わんばかりに催促するような顔をされてしまった。
「...そーだけど。」