夏の魔法
「あ、美影…」

英太は、空を見上げて顔を青くしていた。僕は、慌てて時間を確認する。

「…やばっ、琥白…また遊ぼ!」

僕は、英太の腕を引いて全力で走った。途中で息苦しくなるが、そんなことは関係なかった。

「ただいま…!」

僕は自分の部屋に駆け込み、息を整えていた。隣の英太も僕と同じように息をしている。

僕達は、部屋を出た。部屋を出ると、部屋の前には母が立っている。そのまま、無言で僕を引っ張っていく。後ろを振り返ると、英太が悲しそうに僕を見ていた。
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