キミと歌う恋の歌
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重い瞼をゆっくりと持ち上げると、白色がめいいっぱいに映った。
それが見慣れない天井であることに気づいて、はっと覚醒して、勢いよく飛び起きる。
辺りを見回すと、家具の一つもない部屋の中央に布団を敷いて私は寝ていたことがわかる。
頭に手を置いて、記憶を必死に手繰り寄せて、だんだんと最後の記憶にたどり着く。
自分の家を出て、タクシーの中で眠たくなってしまって、それで寝て、その後から記憶がない。
まさか、私はそのまま寝かけてしまったんだろうか。
布団から出ると、制服のシャツとスカートのまま寝てしまっていたようで、くしゃくしゃになってしまっている。
部屋の隅にある窓から外を眺めると、太陽は真上にあって、庭にある大木の葉はさんさんと光り輝いている。
どれだけ私は寝ていたんだろう。
恐ろしくなって、制服を少しだけ整えてから部屋のドアを開けると、レオの家の見覚えのある長い廊下に出た。
右往左往しながらも、なんとか居間の前の廊下まで出ることがでると、「アイ!」と突然名前を呼ばれた。
声の方を見ると、トイレの方から歩いてくるメルがいて、その姿は制服ではなく可愛らしいトップスとスカートに身を包んでいる。
メルは駆け足で寄ってきて、私の両手を握りしめた。
「おはよう、アイ。昨日は大変だったね。私ちょっとパニック起こしちゃってごめんね」
目覚めでうまく頭が回らないけど、言われるがままに頷いて、私は恐る恐る尋ねた。
「ぜ、全然。あの、今何時、なのかな」
「えっとね、昼の2時かな〜」
メルはポケットからスマホを取り出して、確認して言った。
愕然とする。
私はみんなにあんなに迷惑をかけて、そのまま何時間も1人大爆睡をしていたのか。
「ご、ごめんなさい。まさかこんなに寝てるなんて」
「なんで謝るの〜。疲れてたんだから仕方ないよ。私も今日たくさん寝ちゃった。あ、一旦私は家に帰ったんだけどね。さっきまた来たの」
「で、でも、あ、みんなはどこに、謝らなくちゃ」
「居間にいるけど、謝らなくていいってば!それよりお風呂入ったら?昨日入れてなくて気持ち悪いでしょ?レオのおばあちゃんがお湯沸かしてくれてるよ」
「そ、そんな贅沢な」
「あーもういいのいいの!いっぱい寝たんだから、今度はお風呂でゆっくりしてきなよ!」
動揺する私にメルは呆れた顔をして、私の腕を引っ張って脱衣所まで移動し始めた。
お風呂に入っていない状態で布団を使ってしまったのか、とか寝こけた私を誰かに運ばせてしまったのか、とか色んなことが頭の中を巡る。
どう謝れば良いのかとそればかりを考えていて、結局メルに連れられるがままに脱衣所まで到着していた。
「これ、おばあちゃんが下着買っといてくれたみたいだからこれ使って!あと、これ私の服!着替えに使ってね!」
メルはテキパキと脱衣所の中で下着と、Tシャツとズボンを見せて、そう説明してくれた。
「え、そ、そんな、申し訳な」
「いいから!!ちゃんと追い焚きするんだよ?じゃあね!」
食い気味にメルはそう言うと、脱衣所のドアを閉めて出て行ってしまった。
ぽつんと取り残されて、しばらくボーッと突っ立っていたが、確かに昨日からの積み重ねで体は汗ばんでいて気持ちが悪い。
誰もいないけど、下着と着替えの洋服に手を合わせて「ありがとうございます」と頭を下げてから、服を脱ぎ、お風呂に飛び込んだ。
重い瞼をゆっくりと持ち上げると、白色がめいいっぱいに映った。
それが見慣れない天井であることに気づいて、はっと覚醒して、勢いよく飛び起きる。
辺りを見回すと、家具の一つもない部屋の中央に布団を敷いて私は寝ていたことがわかる。
頭に手を置いて、記憶を必死に手繰り寄せて、だんだんと最後の記憶にたどり着く。
自分の家を出て、タクシーの中で眠たくなってしまって、それで寝て、その後から記憶がない。
まさか、私はそのまま寝かけてしまったんだろうか。
布団から出ると、制服のシャツとスカートのまま寝てしまっていたようで、くしゃくしゃになってしまっている。
部屋の隅にある窓から外を眺めると、太陽は真上にあって、庭にある大木の葉はさんさんと光り輝いている。
どれだけ私は寝ていたんだろう。
恐ろしくなって、制服を少しだけ整えてから部屋のドアを開けると、レオの家の見覚えのある長い廊下に出た。
右往左往しながらも、なんとか居間の前の廊下まで出ることがでると、「アイ!」と突然名前を呼ばれた。
声の方を見ると、トイレの方から歩いてくるメルがいて、その姿は制服ではなく可愛らしいトップスとスカートに身を包んでいる。
メルは駆け足で寄ってきて、私の両手を握りしめた。
「おはよう、アイ。昨日は大変だったね。私ちょっとパニック起こしちゃってごめんね」
目覚めでうまく頭が回らないけど、言われるがままに頷いて、私は恐る恐る尋ねた。
「ぜ、全然。あの、今何時、なのかな」
「えっとね、昼の2時かな〜」
メルはポケットからスマホを取り出して、確認して言った。
愕然とする。
私はみんなにあんなに迷惑をかけて、そのまま何時間も1人大爆睡をしていたのか。
「ご、ごめんなさい。まさかこんなに寝てるなんて」
「なんで謝るの〜。疲れてたんだから仕方ないよ。私も今日たくさん寝ちゃった。あ、一旦私は家に帰ったんだけどね。さっきまた来たの」
「で、でも、あ、みんなはどこに、謝らなくちゃ」
「居間にいるけど、謝らなくていいってば!それよりお風呂入ったら?昨日入れてなくて気持ち悪いでしょ?レオのおばあちゃんがお湯沸かしてくれてるよ」
「そ、そんな贅沢な」
「あーもういいのいいの!いっぱい寝たんだから、今度はお風呂でゆっくりしてきなよ!」
動揺する私にメルは呆れた顔をして、私の腕を引っ張って脱衣所まで移動し始めた。
お風呂に入っていない状態で布団を使ってしまったのか、とか寝こけた私を誰かに運ばせてしまったのか、とか色んなことが頭の中を巡る。
どう謝れば良いのかとそればかりを考えていて、結局メルに連れられるがままに脱衣所まで到着していた。
「これ、おばあちゃんが下着買っといてくれたみたいだからこれ使って!あと、これ私の服!着替えに使ってね!」
メルはテキパキと脱衣所の中で下着と、Tシャツとズボンを見せて、そう説明してくれた。
「え、そ、そんな、申し訳な」
「いいから!!ちゃんと追い焚きするんだよ?じゃあね!」
食い気味にメルはそう言うと、脱衣所のドアを閉めて出て行ってしまった。
ぽつんと取り残されて、しばらくボーッと突っ立っていたが、確かに昨日からの積み重ねで体は汗ばんでいて気持ちが悪い。
誰もいないけど、下着と着替えの洋服に手を合わせて「ありがとうございます」と頭を下げてから、服を脱ぎ、お風呂に飛び込んだ。