キミと歌う恋の歌
勢いよく昇降口に駆け込み、ローファーを床に落とすと同時に上靴を脱いで教科書や筆箱と一緒に靴箱に押し込んだ。
そのまま玄関から飛び出して走り始める。
不思議だ。
どんどんスピードが増していくのに、全く疲れることはない。
私の中にこんな力があったんだと驚く。
そのまま駅に到着して、しばらくしてやってきたいつもの帰りの電車に乗り込む。
落ち着いていられずに、座席に座ることなくドア付近で立っていると、ふと視線を感じた。
その方向へ目をやると、ご年配の人たちがチラチラと私をみて口元を手で覆って何やら話している。
な、何かしてしまったんだろうか。
焦って自分の姿を見下ろしたところで気づく。
ああ、制服なのにこんな時間に手ぶらで電車に乗っていること自体が不審なのか。
気付いたとしてもどうするわけにもいかず、視線が目に入らないように、外の風景を眺めていた。
しばらくしたところで家の最寄駅で降りる。
ここからだ。
正直メルの家の場所の記憶が朧げなのだ。
レオやタカさんの家のある住宅街から車で5分ほどのところだったから、歩いてもすぐのはずだ。
なんとなくの方向と家の外壁は覚えているけど、それだけの情報で探し出せるだろうか。
ポケットから携帯を取り出して、現在の時間を見る。
まだ昼前だ。
うん、
別に時間はいくらでもあるんだから自分だけでやってみよう。
誰かに頼らずに自分の力だけでメルに会いに行って誠意を見せてみせる。
誰と話しているわけでもないが、力強く頷いて、まずはいつも帰っているレオの家の方向へ走った。
そのまま玄関から飛び出して走り始める。
不思議だ。
どんどんスピードが増していくのに、全く疲れることはない。
私の中にこんな力があったんだと驚く。
そのまま駅に到着して、しばらくしてやってきたいつもの帰りの電車に乗り込む。
落ち着いていられずに、座席に座ることなくドア付近で立っていると、ふと視線を感じた。
その方向へ目をやると、ご年配の人たちがチラチラと私をみて口元を手で覆って何やら話している。
な、何かしてしまったんだろうか。
焦って自分の姿を見下ろしたところで気づく。
ああ、制服なのにこんな時間に手ぶらで電車に乗っていること自体が不審なのか。
気付いたとしてもどうするわけにもいかず、視線が目に入らないように、外の風景を眺めていた。
しばらくしたところで家の最寄駅で降りる。
ここからだ。
正直メルの家の場所の記憶が朧げなのだ。
レオやタカさんの家のある住宅街から車で5分ほどのところだったから、歩いてもすぐのはずだ。
なんとなくの方向と家の外壁は覚えているけど、それだけの情報で探し出せるだろうか。
ポケットから携帯を取り出して、現在の時間を見る。
まだ昼前だ。
うん、
別に時間はいくらでもあるんだから自分だけでやってみよう。
誰かに頼らずに自分の力だけでメルに会いに行って誠意を見せてみせる。
誰と話しているわけでもないが、力強く頷いて、まずはいつも帰っているレオの家の方向へ走った。