彼の溺愛はわかりづらい。

「…それって、告白したときから好きってこと？」

「…好きじゃなきゃ、告白なんかするワケねぇだろ」



…まぁ、海堂の性格的にはそうかもしれない。
なんかほら、今だって顔赤いし。すぐ顔に出る。



「つーか、なんでそんなに捻くれてるんだよ」

「別に、捻くれてなんか…」



なくない、気もする。
いや、完璧に捻くれてる。しぃよりは捻くれてないと思うけど。



「ほら、なんにも言えねぇくせに」

「…なんで笑うの」



海堂が、無邪気で素直な少年みたいにキラキラした顔で笑うから、なんだか恨めしくなってしまって。



「膨れたって無駄だぞ。可愛いだけだから」

「なっ…」



なんでこういうとき、そんなことスラスラ言えるんだよ。
…やっぱり海堂は、超ズルい小悪魔ヤローじゃんか。


…なんだか、海堂に振り回されてばっかだ。
そう思っただけで悔しい。…しぃにも絶対笑われる。