99%アンドロイド
「……ハカセ、ボクは…」
ようやく口を開けたかと思えば、急にボクのニンゲンでいう「クビ」あたりが締めつけられ、ボイスシステムがうまく機能しなくなった。
『言うな、A!!』
あの「声」の抵抗力が強く、ボクのカラダはガタガタと震える。
「ど、どうしたんだ、A?」
ハカセは不安気な顔でボクの様子を見ている。
「ハ、ハカセ……ボク、は……◯▲※…」
うまく機能しない。
ボクは必死でクビを締めつけてくるものと戦った。
摩擦でクビもとのシステムやバッテリーが熱くなってくる。
「A、しっかりしろ、どうした、何が言いたいんだ!?」
「ハカセ、ボクは……ボクは……」
カラダの震えが止まらない。
ニンゲンでいう「ハツネツ」みたいに、ボクのカラダはどんどん熱くなっていく。
「だめだ、一度オフにする」
「……エ?」
ハカセは真剣な顔で立ち上がると、ボクの背中に回り、ウナジのふたを開けた。
「お前はこのままだと壊れる」
待って、違うんだハカセ。
頼むからオフにしないでくれ。
ボクはハカセに、ニンゲンでいう「メ」で訴えかけた。
だけどハカセは気にも止めず、今にもボクの電源を切ろうとしている。
___ダメだ!
このまま切られてしまうと、せっかく構築したプログラムが全て解除されてしまう!
「ダ……ハカセ…ダ……◯※■…!!」
お願いだから、言わせてくれよ!!!