99%アンドロイド
「___ハカセ、これはイッタイ…」
ボクのシステムは混乱状態だった。
今までに例のないことだったため、分析のしようがない。
「訳はお前が”着陸”したら分かる。今はただ逃げろ、A」
「……ニゲル?」
『10秒前、9、8___』
フクブが閉じ、セナカから突き出たエンジンが高い音を出し始める。
「ドウスレバ___」
ビービービー!と、警報のような音が研究室中に響き渡る。
ボクはまだ理解できずにいた。
「真実は自分で見つけるんだ、A。お前にはそれができるはずだ」
ハカセはボクのカラダを窓の方に向けた。
そして、ボクから一歩一歩離れていった。
『5、4、3___』
「ハカセ!!」
「これでさよならだ、A」
『2、1___』
「元気でやるんだぞ」
次の瞬間、ボクのセナカのエンジンがとてつもなく大きな音を出し始め、中から勢いよく火が飛び出した。
「ハカセ!!!」
ハカセのにんまりとしたあの顔を最後に確認し、ボクのカラダは勢いよく窓から飛び出し、青空に向かってどんどん昇り続けていった___。