99%アンドロイド

『これが地球だよ、A。俺たちのホームさ』


いつかハカセが言っていた言葉と、そのとき一緒に見せてくれた写真が、記憶メモリの中から蘇ってきた。


今ボクが目の前で見ている光景と照合してみると、この光景が写真のものと同じ確率は96%とかなり高かった。


これは「同じもの」と判断しても問題ないパーセンテージだ。


「チキュウ……」


あの青白い球体の表面でハカセやトラやボクが生活していたなんて、ニンゲンのように表現するならば、「シンジラレナイ」と思った。


ハカセとトラとボク以外にも、この「チキュウ」上にはたくさんの生き物やロボットが存在すると、以前ハカセは教えてくれた。


これだけ大きな球体であれば、それも納得できる。



『これでさよならだ、A』



窓際でハカセが放った言葉を思い出した。


「さよなら」とは、紛れもなく「別れ」を意味する言葉だ。


「ハカセ……」


ハカセ。

アンドロイドのボクが言っても信じないとは思いますが___おそらくそれは間違っています。


なぜなら、こんなにも「チキュウ」は丸いから。


たとえ離れたとしても、同じ「チキュウ」の上に住んでいることには変わりないのだから___。

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