99%アンドロイド
ハカセとボクの1日はダイタイこんな感じで始まる。
ハカセが訳のわからないことを言って、ボクがそれについて理解するまで問い続ける。
「ダイタイ」という曖昧な表現をしたけれど、それはボクの記憶メモリに保存されているハカセとの早朝の会話の92%がそのようなものだったという統計データに基づいてのことである。
ちなみに残り8%のうちの5%は「ボクの誤作動による起床(ハカセがすぐ側にいなかった)」。
2%が「ボクを起動させたのがトラだった(トラとはハカセが研究室で飼っている愛猫)」。
1%が「ボクが起きなかった(ボクの故障)」となっている。
つまり、ハカセがボクを起こした時は100%、訳の分からない言葉にボクがクビを傾げている。
ハカセは、これを「ベンキョウ」と呼んでいる。
「ベンキョウ」をすると、どうやら「セイチョウ」するらしい。
よく意味は分からないけど、とりあえずボクはそういうことで納得している。