Flower~シアワセノカタチ。

体育館前で奏太を待つ



この中学生活3年間
何度ここで奏太を待っていただろう


幼なじみという枠から1歩でも外に出ることは許されない
1歩でも踏み出せば全てが崩れ落ちてしまう様な気がした
なんてもどかしい3年間




それも今日でおしまい


ずっと並んで歩いていた奏太は
バスケの推薦で全寮制の高校に行くことが決まっていた



「咲、お待たせ」


手いっぱいだった花束のかわりに荷物を持ってきた奏太


「帰ろっか」


「うん」



私たちのエンドロールはもう流れている




< 5 / 14 >

この作品をシェア

pagetop