秘匿されし聖女が、邪に牙を剥ける時〜神殿を追放された聖女は、乙女ゲームの横行を許さない
第十章 王都へ
○○○
「じゃあ、道中は気をつけていけよ?俺もすぐに後を追うからな?」
「はい」
「護衛は心配ない。……あ、あと野宿はするな。ミモザにたんまりと路銀持たせてるからな?な?」
「はい」
「あと……あ、ああ、馬車酔いしたらすぐに馬車を停めてもらえ?」
「……はい」
「公爵様、どうでもいい部分でうるさくね?」
「ばっ!このファビオ!ラヴィの体調が第一だぞ!おまえも無茶な旅程立てるなよ!」
「はいはーい」
そうして、出立の時。
王都に向かうことになった私たちは、ルビネスタ公爵夫妻の見送りのもと、邸の裏口に停められた馬車に乗り込んでいた。
ファビオと……何故か、ミモザさんと。
サルビア様が、お供にミモザさんを連れて行けと私に命じたのだ。
そんな、王都への長い道のりを侍女とはいえ、子爵令嬢のミモザさんを付き合わせるわけには……。
そう遠慮したところ、「道のりは長いからこそ、侍女は必要でしょう」とサルビア様に諭された。
私、そこらの貴族令嬢とは違って、自分で身支度できますよ?化粧してドレス着るわけじゃないのに……。
「じゃあ、道中は気をつけていけよ?俺もすぐに後を追うからな?」
「はい」
「護衛は心配ない。……あ、あと野宿はするな。ミモザにたんまりと路銀持たせてるからな?な?」
「はい」
「あと……あ、ああ、馬車酔いしたらすぐに馬車を停めてもらえ?」
「……はい」
「公爵様、どうでもいい部分でうるさくね?」
「ばっ!このファビオ!ラヴィの体調が第一だぞ!おまえも無茶な旅程立てるなよ!」
「はいはーい」
そうして、出立の時。
王都に向かうことになった私たちは、ルビネスタ公爵夫妻の見送りのもと、邸の裏口に停められた馬車に乗り込んでいた。
ファビオと……何故か、ミモザさんと。
サルビア様が、お供にミモザさんを連れて行けと私に命じたのだ。
そんな、王都への長い道のりを侍女とはいえ、子爵令嬢のミモザさんを付き合わせるわけには……。
そう遠慮したところ、「道のりは長いからこそ、侍女は必要でしょう」とサルビア様に諭された。
私、そこらの貴族令嬢とは違って、自分で身支度できますよ?化粧してドレス着るわけじゃないのに……。