私とあいつ 俺とお前


今は2人で夕飯の買い出し中だ。
いや、私は、デリバリーでいいって言ったんだけど、

「デリバリーとかありえね。」

と、龍に言われた。
その時私は確信した。

こいつは料理ができるな…

私も前は1人暮しはしてたけど、殆どがコンビニの弁当だ。
料理なんて正直できる気がしない

「何食べたい。」
「え、わ、私ですか?」

ぼっとしてたから気づかなかったけど、いつの間にかスーパーについていた。

「いや、逆にお前以外の誰に聞くんだよ。」
「そ、そうだよね。うーん、ハンバーグが食べたい。」

と、今食べたいものを素直に答えた。
うん、聞かれたから素直に答えたよ?
聞かれたから答えたのに、、、、

いや、何その嫌な顔。
見るからにめんどそうな顔してますね。

と、思いつつも、龍はそそくさとハンバーグの材料をカゴに入れ、会計まで済ませた。

わからん。
この男の頭の中はどうなっているんだ。

冷たいかと思えば、優しところもあるし。

「なに?」

私がガン見していたのがバレ、睨まれる。

「あ、いやなんでもない。あ、片方の荷物持つよ。」

と、手を出してみるが、荷物を渡される様子はない。
え、と思い、龍を見ると、

「女に荷物持たせれるか。」

といい、ペースをあげて先に行ってしまう。

ほんとにわからん。
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