私とあいつ 俺とお前
「ん」

どこだここ。
私の部屋? じゃないよね。

「起きたか。」

目が覚めたのとタイミング良く、龍が部屋に入ってきた。

え?どういうこと

私確かお風呂に入ってたんだけど。

「ここ俺の部屋な。
お前、風呂でのぼせて倒れたんだよ。」

え、のぼせて倒れてた?
お風呂で?それで龍がここまで運んだの?
てことは、

「見た?」
「は?」
「見たんでしょ!私の。」
「あー、まあな。」

最悪。
屈辱だわ。見られたなんて。
もうお嫁さんいけない。

「大丈夫、そんなじっくり見てないから。」
「当たり前でしょ。」

なにを言ってんのよ。
ま、運んできてくれたのは感謝しなきゃね。

「ていうか、真昼お前痩せろ。重たすぎ。」

はい?
それ、言う?しかもわざわざ?
私こう見えて女の子なんですけど、一応!!

あ、またクラクラしてきた。
やばい休みたい。

「ごめん、寝る。」

そう、一言だけ言うと、私は布団をかぶり直し眠りについた。

その後、私の唇にあいつの唇が重なってたなんて知らずに。

「真昼好きだ。どうしたら俺に振り向いてくれる。」
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