恋愛下手な年下研究者の実験体になりました。
「わぁー!すごいっ!今までで一番明るい。」
「綺麗なオレンジですね。綺麗だ………。」
夢の右手の鉱石は、所々が丸くオレンジの光りを放っていた。今まで見てきた中で1番光っているように感じた。
「これは、やっぱり太陽光の光が必要だって事だよね?」
「そうですね。前に何もしないで確認した時と、明るさが全く違うからね。」
「………そっか。すごいね、光る原因がわかってよかったね。こういう発見って、すごく楽しいね。律紀くんが夢中になるのもわかるなぁー。」
「………そうだね。そう思ってもらえて嬉しい。」
オレンジの光で、少しだけ彼の顔が見える。
嬉しそうに笑っているのを見て、夢はドキリとした。
彼の素直な微笑みのように見えて、今までとは違う笑顔に目を離せなくなっていた。
「あ、それで………僕が準備したものはこれなんです。こちらは水晶なんですけど、こちらはダイヤモンドです。この2つには秘密があるんです。」
「秘密?」
「この水晶には市販されているものとは違う、ブラックライトの短波紫外線ライトを当てて。こっちのダイアモンドの方は一般的なブラックライトを当ててみますね。」
そういうと、それぞれ少し離した場所に水晶とダイアモンドの鉱石を置き、ライトスタンドを設置して、律紀はスイッチを入れた。