水瀬くんは浮気をする生き物です
ど、どどどどうして水瀬くんが!?
突然の事で思考が停止した私はその場で固まってしまって。
「っ、ごめん!どいて!!」
相当勢いがついていたのか止まることが出来ず、そのままフェンスを超えて旧校舎側へと着地しようとする水瀬くんの声にもすぐ反応することができなかった。
あ、このままじゃぶつか………
水瀬くんのどいて、の意味を理解する頃には時すでに遅し。
ゴンッ!!
「いっ…!?」
そのまま正面衝突。
水瀬くんが私に覆いかぶさるような形で地面に倒れ込み、その瞬間後頭部に鈍い痛み。
そしてそのまま意識を失った私の記憶はそこで途切れた。