水瀬くんは浮気をする生き物です



「これ、そんなに大事?」



冷めた目で私を見つめる高坂さんの手の中には、ちぎれてしまったネックレス。



「返して…っ」



「えー?どうしよっかなあ」



取り返そうと手を伸ばしたけど、背の高い高坂さんにひらりとかわされてしまって。




「蒼と別れるなら、いいよ」



そんな要求を突きつけられたけど、絶対に嫌…!




首をぶんぶんと横に振った私を見た高坂さんは、大きなため息をついた。



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