水瀬くんは浮気をする生き物です
「っ、くしゅ!」
6月中旬とはいえ、さすがに着衣のまま入ると濡れた服が冷えて寒い。
体力的にも早く見つけて上がらないと…。
手首につけっぱなしだった黒いヘアゴムで髪をまとめて、再び潜ろうとした時。
「お、サボりはっけーん」
「っ、あ、蒼くん!?」
プールサイドからこちらを覗き込んだ蒼くんとバッチリ目が合った。
「な、なんで…!授業は!?」
「えー、今の心和がそれ言っちゃう?」
う…確かに……。