水瀬くんは浮気をする生き物です



ど、どうしよう、こんな広いプールで見つかるかも分からないのに…!



蒼くんにも探させるわけにいかないよ…っ




「ね、ねえ蒼くん!もう大丈夫だから!あ、ほら、水泳部の人に見つけたら取っておいてもらうようにお願いし」



「っ、あった!」



「えっ」




二度、三度と何回も潜る蒼くんを見兼ねて声をかけたら、ざばっと勢いよく水面に上がってきて。



「排水溝のとこに引っかかってた」



髪をかきあげながらプールサイドに戻ってきた蒼くんの手にはあのネックレスがあった。



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