水瀬くんは浮気をする生き物です



学校から駅までの道のりは10分もないくらいで、あっという間に改札口に着いてしまう。


「あ、えっと、定期…」


「ん、そっか」


水瀬くんから鞄を受け取り、外ポケットに入れてあったパスケースを取り出していつものように改札にタッチすると、ピッと鳴る軽快な電子音。



「あの、えっと、鞄!ありがとう…!」


「んーん。それよりさ、物持ちいいね」



「…え?」


< 18 / 234 >

この作品をシェア

pagetop