水瀬くんは浮気をする生き物です



「それと三つ目。気持ち悪いとか1ミリも思ってないから。ただフェアじゃないなあって感じ」



水瀬く……じゃなくて、蒼くんの長い腕が私の背後の壁に伸びて、とても自然な流れで壁ドンが完成。




「俺だって心和のことちゃんと見たいのに、ずるい」




…もう、声も出ない。心臓、止まりそう。




本心じゃない。

お詫びで付き合ってるんだから、少しでも思い出をくれようとしてるだけだって分かってる、のに。




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