夢の世界でキミと、待ち合わせ。

「……わ、わかっ、た…咲良ちゃん…」


「うん、よろしく、理沙っ!」

遠慮がちに理沙は森重さんが差し出した手をぎゅっと握った。


そして私も


「……よろしくね、咲良」


「うん、よろしく!」

私も理沙同様に咲良の手をぎゅっと握った。



そして、私達もグループで固まって話していた。


「え〜、夢野ちゃんって森中なんだー」


「うん、そうだよ」

私は、相沢達也(あいざわ たつや)と呼ばれる彼と話していた。


「へー、オレ中学ん時たまーに、森中とサッカーの練習試合とかよくしてたなぁ〜。

森中ってサッカー強いよね」


「あー…うん。

せんせーが力入れてるから、かな」


まさか、こんなふうに男子と話すなんてね。


しかも、中学時代のサッカー部のことを知っている人と出会うなんてね。



まあ…出会ったところでなーんにも変わんないけどね。


めちゃくちゃにされて、夢も壊されて…人権さえも……侵害されて。




…出来ることなら、やり直したいよ。



また、1から。



「あーやっぱり!?

確か、森中のサッカー部の顧問ってさ…」


え、まさか…それ…聞く?なんて思ってたら……

「おーい達也、なにイチャついてんだよ」


「あー…んだよ、お前も話したいの?夢野ちゃんと♪」


「は、いや…夢野さんが困ってるだろ?


…お前、そのクセ直ってねーよなほんっと」


呆れながら呟く古谷。


……私が困ってたこと…わかってた、の?








< 4 / 30 >

この作品をシェア

pagetop