夢の世界でキミと、待ち合わせ。
「……わ、わかっ、た…咲良ちゃん…」
「うん、よろしく、理沙っ!」
遠慮がちに理沙は森重さんが差し出した手をぎゅっと握った。
そして私も
「……よろしくね、咲良」
「うん、よろしく!」
私も理沙同様に咲良の手をぎゅっと握った。
そして、私達もグループで固まって話していた。
「え〜、夢野ちゃんって森中なんだー」
「うん、そうだよ」
私は、相沢達也(あいざわ たつや)と呼ばれる彼と話していた。
「へー、オレ中学ん時たまーに、森中とサッカーの練習試合とかよくしてたなぁ〜。
森中ってサッカー強いよね」
「あー…うん。
せんせーが力入れてるから、かな」
まさか、こんなふうに男子と話すなんてね。
しかも、中学時代のサッカー部のことを知っている人と出会うなんてね。
まあ…出会ったところでなーんにも変わんないけどね。
めちゃくちゃにされて、夢も壊されて…人権さえも……侵害されて。
…出来ることなら、やり直したいよ。
また、1から。
「あーやっぱり!?
確か、森中のサッカー部の顧問ってさ…」
え、まさか…それ…聞く?なんて思ってたら……
「おーい達也、なにイチャついてんだよ」
「あー…んだよ、お前も話したいの?夢野ちゃんと♪」
「は、いや…夢野さんが困ってるだろ?
…お前、そのクセ直ってねーよなほんっと」
呆れながら呟く古谷。
……私が困ってたこと…わかってた、の?